GPSアンテナの設置位置

 GPSアンテナの設置位置として最適なのは、ボンネットやルーフ(屋根)など、車外だと言われています。確かに社外ナビを購入すると、マニュアルにもGPSアンテナは外に付けるのがよいように書かれています。
 しかし、実際には車外にGPSアンテナを設置するにはコードを内から外に出さなければならず、パッキンの状態に気をつけなければ、すぐに雨漏りの原因になってしまいます。
 また、アンテナが風雨にさらされることで故障の原因になることもありますし、アンテナと接する部分のボディにキズがつくこともあるかも知れません。駐車中のイタズラなんかも気になるところです。
 ということで、GPSアンテナをダッシュボードやリアトレイに設置するのが普通になっています。GPSの電波は自動車の金属部分に反射するため、アンテナの上方がフロントガラスやリアガラスなど金属以外の部分に設置する必要があります。
 さらにGPSアンテナが目立つのが嫌だという人は、ダッシュボードの下にGPSアンテナを隠してしまうという方法もあります。
 ダッシュボードの素材は車種によって若干異なりますが、金属のようにGPSの電波を反射してしまうものではないので、ダッシュボード内に隠して設置することには基本的に問題はありません。
 ダッシュ内にGPSアンテナを設置すると、GPS電波が減衰するといった情報もありますが、ジャイロセンサーや車速センサーなどの自律航法を取り入れたカーナビの場合にはGPSからの情報が少しくらい削られることがあっても、自律航法により大きく自車位置を見失うことはありません。
 GPSによる測位には、最低限3つ、理想的には4つ以上の衛星を同時に捕捉する必要がありますが、GPS衛星の数が増えていることや、カーナビの処理能力が向上していることもあって、ひらけた場所では8個程度の衛星を同時捕捉することも珍しくなくなっています。つまり、多少の電波減衰があったとしても、GPSナビとして機能不全に陥ってしまうほどの事態には至らないと言えるでしょう。
 ちなみに、純正ナビの多くもダッシュボード内部にGPSアンテナを設置しています。そのため、最近の自動車の多くでダッシュボードを分解してみると、GPSアンテナを設置するのにちょうど良い空間(アンテナベース)が発見できたりしますので、そこにGPSアンテナを置くのが理想的でしょう。

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