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カーナビ取り付け作業開始
作業スペース
いよいよカーナビ取り付け作業の開始です。
カーナビ取り付けは、慣れないと一日作業になります。ですから、晴れた休日の午前中から始めるようにしましょう。
作業場所もできるだけ広いところがいいですね。作業内容にもよりますが、ドアを複数開放して作業することになりますし、場合によってはシートを取り外して外に出すこともあります。そうなったら、当然、自動車を動かすことはできなくなりますので、あらかじめ前後左右にスペースがある場所を確保しておきましょう。
バッテリーターミナルを外す
自動車の電装品をいじる場合には、万が一のショートに備えてバッテリーを外しておきます。
作業としては、バッテリーのマイナスにつながっているターミナルを外しておくだけです。難しいことはありません。
ターミナルをぶらぶらさせておくのはよくないので、バッテリーに触れないような位置で仮止めしておきましょう。
ちなみにバッテリーのプラス端子ターミナルを外しても同じ効果が得られますが、御存知の通り、自動車のボディはバッテリーのマイナスにつながっています。このため、何らかの理由で導通のあるものがバッテリーのプラス端子とボディに同時に触れてしまうとショートしてしまうことになります。
このため、バッテリーターミナルを片方外すという場合には、必ずマイナスのほうを外すことになっているのです。
なお、バッテリーを外しても、自動車内部のコンデンサーなどに電気が蓄えられていることがありますので、外してから10分程度は次の作業に移らないほうが安全だと言われています。
インパネの取り外し
事前に調べておいた情報を元に、インパネを取り外します。カーオーディオを付け替えたりして以前にも取り外しをしたことがあるのなら、比較的簡単に取り外しができるかも知れませんが、純正オーディオが付いたままのクルマだったりすると、ツメが固くて手順通りにやってもなかなか外れなかったりします。
強引に引っ剥がすと、ツメが折れてしまったりすることもあるので、ハヤる気持ちをぐっと抑えてゆっくりと作業をするようにしたいものです。
といっても、思い切って「ガッ!」とやると、意外と簡単に取れたりすることも実際にはよくあるみたいなんですけどね(笑)
インパネの裏には、ハザードスイッチやリアガラスのヒータースイッチなどにコードが接続してあります。インパネを勢いよく引っ張ると、コードが切れてしまう可能性もあるので、ツメが外れたのを確認したら、ゆっくりとインパネ裏のカプラーを外します。
このカプラーはインパネ以上に外れにくいことが多いので、より慎重な作業が求められます。
カプラーのツメを掴むためのペンチのような道具(カプラー外し工具・カップリングツール)も販売されていますが、数千円もするものが多くDIY用途には高価すぎるような気がしますね。
カーオーディオの取り出し
インパネが外れたら、元々ついているカーオーディオを取り出します。オーディオレス車の場合はカバーを取り外すとか、スペーサーがわりに設置されている小物入れを取り出すということになると思います。
カーオーディオは裏にコードがつながっていますので、ゆっくりと引き出したら、つながっているコネクタを外します。アンテナ線も外しておきましょう。
電源取り出し作業
カーナビに必要な電源類は、カーオーディオに供給されているものと同様です。そのため、先程取り外したコードの束から常時電源、ACC電源、イルミの3種類を取り出します。
取り出すというのは、コードを分岐させて、カーオーディオとカーナビの両方に行くようにするということです。
ただし既に車外品のカーオーディオが取り付けられていたのであれば、ハーネスから上記の3種類のコードが分岐しているのが見えるかもしれません。コードの先端にはギボシ端子が取り付けられていると思います。
こういった状態であれば、単にカーナビ側のコードと接続(ギボシ端子を繋ぐ)だけで電源その他が取り出せることになりますので、非常に楽ですね。
純正オーディオを使っている場合には、そのような余分なコードは出ていないのが普通なので、エレクトロタップを使うなどしてコードを分岐させてやる必要があります。
しかし、特に電源コードには比較的大きな電流が流れるため、安易に素人が工作すると故障や火災の危険性もあります。
実は純正オーディオを使う人のためのハーネスという便利なものもあるので、工作に自信がなければこういったパーツを購入して使うのもひとつの手だと思います。
車速信号の取り出し
車速信号は車種によって取り出す場所が違いますので、先に調べておく必要があります。
車速信号は自動車の速度計やオドメーターの表示のために利用されていますので、通常はメーターの裏につながっているコードの中の一つから取得できるようです。
また最近ではオーディオハーネスに車速信号が入っている車種も増えているようです。この場合は、電源を取り出した付近から車速信号も取り出すことができます。
そのような車種であれば、車速信号に対応したハーネスを購入することで、なんの苦労もなく取り出すことができます。
リバース信号の取り出し
リバース信号も車種によって取り出す場所が違います。
リバース信号を取り出すコードというのは、ギアをバックに入れたときに電流が流れるコードですので、詳しい位置がわからなければ、後退灯の裏に繋がるプラスコードに割り込ませるようにして取り出すのが一般的なようです。
ただ、最近ではカーナビやバックモニターなどの装備が標準的になってきたこともあってか、インパネ内を通るコードからリバース信号を取り出せる車種が増えているようです。
パーキング信号の取り出し
パーキング信号は、パーキングブレーキのレバー、あるいはペダルの付近から取り出せるのが一般的です。
ただし、パーキング信号というのはカーナビでどう扱われているのかというと、テレビの視聴やカーナビの設定など、運転中にドライバーが行うと危険な操作を制限するために使われているだけなので、絶対に必要なわけではありません。
ただ、接続しなければ常時パーキングブレーキがかかっていない状態=カーナビの機能が制限された状態になってしまうため、逆に全ての機能を常時開放してやるためには、カーナビのパーキング信号線をアースに落としてやるとよいです。
GPSアンテナの設置
GPSアンテナを設置します。
GPSアンテナの設置場所は、上方が金属で覆われていない位置であればだいたいOKと言えます。自分で取り付けるのであれば、ダッシュボードの上などが簡単だと思います。
ただ、GPSアンテナの線というのは同軸ケーブルになっているので、比較的太いものが多く、目立たないように取り回すのは意外と大変です。そのため、多少の電波のロスを我慢してでもダッシュボード内に隠してしまうという方法を取る人も多いです。
純正ナビの多くも、ダッシュボード内にアンテナを設置するため、ダッシュボードを剥がしてみるとGPSアンテナを置くのにちょうどよいスペースがあったりします。
ダッシュボードを剥がすときには、助手席エアバッグの部分にくれぐれも注意してください。下手すると、暴発してしまうこともありえます。
VICSアンテナの設置
VICSというのは、渋滞情報や工事、事故車、速度規制、車線規制など、通行をスムーズにするために必要なリアルタイムの情報を取得するための仕組みです。
カーナビの多くがVICSの情報を取り込んで処理し、ルート選定に反映させたり、警告などを表示するといった機能が組み込まれています。
この情報は主に3種類の手段を用いて発信されています。つまり、赤外線をもちいた光ビーコン、電波をもちいた電波ビーコン、FMラジオの電波をもちいたFM文字多重の三つです。
FM文字多重VICSは、TV受信用のダイバシティアンテナや、自動車のラジオアンテナなどから情報を受信しますが、他の二つは専用のアンテナを用いるのが普通で、多くの場合はオプション扱いになっています。
で、光ビーコンの場合、道路の上方に設置された赤外線発信装置から発信されている情報をアンテナから取り込む必要があるため、VICSアンテナは必ずフロントガラスから上が見える場所に設置しなければなりません。
ダッシュボード上かルームミラーの裏側というのが一般的なVICSアンテナの設置位置になるようです。